症状から選ぶ漢方薬

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あなたの辛い症状はどれですか?

にきび肌荒れ

病のとらえ方

にきびや肌荒れは、便秘に関係するもの、婦人科系機能に関係するもの、食べ物に関係するもの、睡眠不足や過労、ストレスによるものなどがあります。内臓の不調も原因になります。にきびや吹き出ものは顔のどこにできるかによって原因がわかります。便秘や食物による場合はまぶたや鼻に、婦人科系にトラブルがあり、瘀血体質の場合は月経前におでこやあごに、胃腸が悪い場合は口の周りに出やすくなります。また、ほおに出る場合は肝の解毒機能が弱っている場合が多く、フェイスラインに出る場合はしつこく残った瘀血の影響が考えられます。

よく用いられる漢方薬

桂枝茯苓丸:月経不順、月経痛があり、特にあごや額の吹き出ものが顕著なもの、月経前後に悪化するものによい
桂枝茯苓加薏苡仁丸:桂枝茯苓丸に薏苡仁(ハトムギ)を加味したもの。瘀血の改善とともに、肌を潤し、シミを薄くする効果もある
桃核承気湯:桂枝茯苓丸に比べ瘀血が激しく、便秘を伴う場合に
三黄瀉心湯:のぼせ、皮膚の黒ずみ、慢性の便秘、臭いの強い便が出るなどの症状があり、宿便のあるものによい
排膿散及湯:患部の炎症が強く化膿している場合に。排膿作用に優れる
半夏瀉心湯:胃腸が弱く、口の周りに吹き出ものが出るものに

すぐにできる養生法

にきびは患部を手で触れないようにし、クレンジング洗顔は夜にして乳液など皮脂を補充するケアを控えます。肌荒れは、入浴時に皮脂を残すように軽く洗い、乾燥部分は油性クリームで保湿します。チョコレートなどの甘味類、トウガラシなどの香辛料、ナッツ類、もち米、生クリーム、チーズ、バターは避けます。

『東洋医学おさらい帳』(じほう)より引用