医薬品販売を取り巻く状況が日々変化している昨今、日本の伝統的医薬品である漢方薬を取り巻く情勢も大きく変化しています。平成２１年におきた改正薬事法施行に伴う医薬品郵送販売規制では、漢方薬の全面郵送禁止という事態に直面し、漢方薬業界は大きな打撃を受けました。この省令は、漢方薬局・薬店・業界にとって死活問題であるばかりでなく、高齢者や持病を持つ方など、社会的弱者ともいえる漢方薬を服用している患者の方々にとって、極めて過酷な規制でした。にもかかわらず、何の前触れもなく突然このような事態が起こったのです。本規制は、我々をはじめ、多くの関係者の努力の結果、平成２６年に撤廃されるに至りましたが、今後こうした事態を招くことのないよう、(社)日本漢方連盟は日頃から厚労省や政府サイドと対話・交渉の場を持ち、漢方に関する諸問題について、政府機関より事前に諮問を受けられるような組織となるよう努力しています。また、「漢方薬は専門家に相談して体に合ったものを」をモットーに漢方薬を安全で効果的に服用していただくための様々な活動を行っています。